保険診療における包茎手術対象外の状態
包茎の中で健康保険適用による保険診療で、泌尿器科において包茎手術が受けられるのは病気の可能性がある真性包茎とカントン包茎と診断された場合のみです。すでに何らかの異常があって受診した場合はもちろん、自分自身で包皮をむくことができない場合には早めに対処するのが病気の予防にもつながります。
健康保険が適用になる真性包茎とカントン包茎の場合でも、あえて自由診療である形成外科や美容外科といった専門の医療機関で手術を受けるという選択肢もあります。手術方法がいくつかあるため、どの方法を選ぶかによっては保険診療の場合はひどく痛みがあったり、目立つ傷跡が残る場合があることから後悔する人が少なくないからです。
形成外科や美容外科では、医療機関が背面切開法と環状切除術のいずれかだけなのに対し、その他にも手術方法を持っているのが特徴です。仮性包茎では先述した二つの手術法の他、根部環状切除術という手段もあります。
専門医療機関における根部環状切除術の費用とは
形成外科や美容外科といった専門医療機関で包茎手術を受ける一番のメリットは、泌尿器科で受けると目立つ傷跡が残り、さらには術後の痛みも強くなる環状切開術で発揮されます。丁寧な縫合と痛みの少ない手術は、専門医だからこそなせる業だからです。
根部環状切除術とは、亀頭部分に包皮による締め付けがない仮性包茎の場合のみ行える手術で、余分な包皮を陰茎の根元に手繰り寄せて切除するのが特徴となっています。亀頭部分にメスを入れて縫合するとどうしても性感が鈍ってしまうために、性感を温存したいと考える人に適した手術であるのが特徴です。費用の相場はおよそ15~20万円と比較的高額となります。
ただ、この方法は専門医の間でも意見が分かれるところで、亀頭部分にメスを入れて包皮を取り除かないためにべたべたしがちな亀頭部分の包皮が残ったままになりやすいということです。べたつく包皮は亀頭にくっついたままになってしまうため、包茎が改善されない可能性もあり、根元部分を切除するにしても、勃起すると傷跡が目立つとあって、専門医療機関でも行うところと行わないところの差が出る方法です。
まとめ
余分な皮があるために病気のリスクがある真性包茎とカントン包茎は、早急に手術で余剰分を取り除く必要がありますが、仮性包茎を治したい場合に、性感を落としたくないという要望に応えて亀頭にメスを入れない根部環状切除術という方法もあります。
費用面では非常に高くなりますが、性感を保ちたい人にとっては魅力的な手術である一方で専門医の中でも意見が分かれることから、慎重にメリットとデメリットを検討すべき包茎手術となっています。